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アイカ?アジア?パシフィック?ホールディング社が汎用性の高いリグニンフェノール樹脂の開発に成功

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No.120D55
2019年12月12日

 

アイカ?アジア?パシフィック?ホールディング社が
汎用性の高いリグニンフェノール樹脂の開発に成功
バイオ由来で再生可能なリグニン活用、合板用接着剤として中国?東南アジアで商用化

 アイカ工業株式会社(代表取締役 社長執行役員:小野勇治 本社:愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番1号 JPタワー名古屋26階 資本金:98億9,170万円)の化成品事業の海外統括会社であるアイカ?アジア?パシフィック?ホールディング社(略称:AAPH、本社:シンガポール) は、植物由来の未活用資源(バイオマス)であるリグニンとフェノール樹脂を組み合わせた「リグニンフェノール樹脂(Lignin-Phenol Formaldehyde Resin(LPF))」の開発に成功しました。LPF開発プロジェクトのリーダーで、AAPHの研究者であるRayson Zhang(レイソン?ザン)に開発の経緯や今後の展望について取材した内容をご紹介します。

[LPFプロジェクトのメンバー]
(左より)

Leong Thai Ter
Senior Technical Sales Executive, Aica Singapore
Rayson Zhang
Chemist, AAPH Product Development
Rahman Abdul Afifah
Technologist, AAPH Product Development
Adam Masri
Senior Supervisor, Aica Singapore
ChinPoh Ho
Product Development & Research, AAPH Vice President

 

開発の背景

 環境問題が深刻化する中、アイカグループではかねてより再生可能な原料を活用した製品の開発に取り組んでいます。現在、世界各地でリグニンとフェノール樹脂を組み合わせる研究開発が進み、商用化に成功した国もありますが、アジア?オセアニア地域でリグニンフェノール樹脂を活用する企業は未だ存在しません。そこで、AAPHはアジア?オセアニア地域におけるLPFの先駆者を目指して研究開発を進め、ついにLPFの開発に成功しました。

リグニンとは
リグニンは、植物が有する架橋フェノールポリマーで、植物を構成する天然の接着剤として機能しています。植物は、多糖類高分子のセルロースとヘミセルロース、芳香族高分子のリグニンの3大要素で構成されており、リグニンはその中でも20~30%を占めています。植物から紙を製造する工程でセルロースとヘミセルロースは製紙原料として利用され、副産物としてリグニンも抽出されます。しかし、リグニンは活用が進んでおらず、そのほとんどが焼却され、熱回収されるにとどまっていました。リグニンは地球上に豊富に存在する非可食なバイオマス原料であり、その活用が進めば原料を石油から植物資源(非可食)に転換することが可能となり、二酸化炭素の排出抑制及び化学製品のグリーン化の促進に寄与することが期待されています。
リグニン活用の利点
リグニンの活用法として注目したのが、フェノールの代替です。フェノールは、フェノール樹脂に加工され、接着剤や塗料などの主原料として、また、電子材料などさまざまな用途に用いられる化成品原料です。しかし、フェノールは石油を原料に高温?高圧で大量の溶媒を用いて製造されています。また、危険物で取り扱いも難しい点が課題でした。天然の樹脂材料であるリグニンを使用することで、石油を原料とするフェノールの使用量を減らすことができます。リグニンは豊富に存在する再生可能資源であり、リグニンを活用したバイオプラスチック製品の開発は、持続可能な社会の実現と地球環境の保全に貢献します。
リグニンの粉末
[リグニンの粉末]
リグニンフェノール活用イメージ
[リグニンフェノール活用イメージ]

 

開発の経緯

リグニンを使用する上での課題と対策
フェノールを単純にリグニンに置き換えるだけでは合板用接着剤に求められる性能を満たすことは難しいことが判明しました。また、リグニンはフェノールと比べて反応性が悪く、リグニンの添加量を上げることはかなり難題であることも判明しました。そこで、数社のリグニンメーカーの製品の中から、最も相性の良いリグニンを選定しました。製造元と緊密に連携し、最適な原料を確保しました。
生産時の課題と対策
リグニンは粉末状で軽量のため、反応釜へ投入する際に空気中に飛散してしまいます。また、水に溶けにくいため、リグニンを原料として使用するのは容易ではなく、その量が多ければ多いほど扱いも難しくなる点が課題でした。そこで採用したのは、フェノール樹脂の合成に用いる原材料のフェノールの一部を、リグニンで代用する案です。合板用接着剤としての必要な性能を確保した上で、合板を製造する際の作業性を損なわず、製造時間も従来のフェノール樹脂と同等となるように設計しました。
リグニンフェノール樹脂(LPF)の製造方法
LPFを製造する際は、最初にリグニンを、続いて水およびホルムアルデヒドの一部を反応釜に投入します。リグニンをしっかり分散させるため、触媒を加える前によく撹拌する必要があります。リグニンが完全に溶解したことを確認後、残りのホルムアルデヒドおよびフェノールを投入し、反応を継続させます。リグニン投入後にフェノールを追加することで、危険物であるフェノールが外に飛び散る危険を回避することもできます。
AAPHのリグニンフェノール樹脂の特徴
  • ?濃く黒っぽい色をしています。
    (通常のフェノール樹脂は赤みがかった色)
  • ?性質は一般的なフェノール樹脂と同等です。
  • ?一般的なフェノール樹脂と比べて、安定性に優れ保存性が良いことが実証されています。
  • ?接着性に優れ、ホルムアルデヒドの放散量もわずかです。
  • ?フェノール樹脂と同等の作業性を維持することができ、工程変更も一切不要であることが顧客合板メーカーによって確認されています。
リグニンフェノール樹脂 通常のフェノール樹脂
[左:リグニンフェノール樹脂 右:通常のフェノール樹脂]

 

今後の展望

試験および商用化について
バイオマス原料を用いた製品は従来品よりもコストアップになるのが一般的で、それが普及を妨げますが、特徴的な製造方法を開発したAAPHのLPFは、コストが高くないこと、また保存性が高いことから、従来品よりも市場競争力の高いLPFとして普及する可能性を秘めています。既に、試験導入や増産を希望するメーカーからLPFの注文をいただいています。今後は、中国や東南アジアの合板メーカーを対象に合板用接着剤として販売していきます。同時に、LVL(単板積層材)や鋳造などに使用されるフェノール樹脂の代用品として、LPFをご使用いただくよう新規開拓を図る予定です。

 

以上

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